夏休み
これは、ある高校での話です―
今日は、一学期の終わとなる終業式
夏休み前、最後の登校ということで、明日からの長い夏休みをどうやって過ごそうかと
生徒たちは、各々の期待を胸に自宅へと帰っていった。
ところがその頃、学校の敷地よりちょうど一段下がった、地下にある体育倉庫の中で
絶望的な夏休みを開始した女子生徒がいることに誰も気づいていなかった。
彼女はバレー部員で、前日の忘れ物を取りに、
地下体育倉庫へと一人で入っていった。
倉庫で忘れ物を探しているとき、中には誰もいないと思いこんでいた用務員さんに
鍵を閉められてしまった。
当然、彼女がまさかそんなところにいるなんて誰も想像すらしない。
こうして一人暗くひんやりとした体育倉庫に閉じ込められてしまい、
長い長い夏休みが始まってしまいました・・・